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heya 銀花

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2017年 11月 12日

橘三紀展 2017.10 回想

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橘三紀の作品に求められて


小林政一


 数年前に、にいがた「銀花」の壁面に一枚の絵が掛かっていた。

 私は一杯のコーヒーを飲みながら、池さんはしゃべりながら、手を休めることなく針を動かしていた。時々「口角泡を飛ばす」の意もあったが、手は休むことはなかった。

 私はその女の肖像画に目を止めて、池さんに尋ねた。

「ヨーロッパの画家ですか、いくら位ですか」と。池さんは「新潟の人」と応えた。

 私の記憶はそこまでである。

 

 

H29年10月14日、15日、16日の「新潟と會津の交流展」が終わって帰ると、山々の紅葉は色を増していった。

 台風の襲来の前日と当日、雨が降り、風が吹いた。

 小さな店の「星のやど」は開けたが、来店者はなかった。開口部の大きな窓から3本の栃の木を見ていた。雨と風が吹くと黄色味の大ぶりの葉は一枚、また一枚と踊るように舞い落ちる。

 その時、そうだ例の画家橘三紀の絵は、今は秋の風景かと確信した。

 minka「銀花」と銀花「naya」の飾られた絵は、青々の色でない、蒼茫の絵だ。

 実見した「バスタオル」は、より鋭角ではあるが、不整のの表現だ。


 私は20代前半から東京、大田区久ヶ原の「ガレリア・キマイラ」で、今に言う、現代アートの作品に触れたことがあって、以来、人間が作りだす作品に興味がある。昨今は室町、江戸絵画に感じて、私の住む奥會津の画廊のことを一冊の本にまとめて見た。そんなこんなで、表現者には大いなる興味がある。

 秋の深まる一日、一杯のコーヒーを飲みながらそんな事を感じた。


H29.10/23

橘三紀展 2017.10 回想_c0238884_12062473.jpg



by heya-ginka | 2017-11-12 11:13 | ひび


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